その日まで
9月いっぱいで会社を辞めるつもりでいたが、会社側からは引継ぎの為10月8日までと残留を希望された
辞める理由を「就職先が見つかったから」と嘘をついた
本当のことなんて言えるわけがない
就職先が見つかったならそんなに先延ばしは出来ないだろうと、派遣会社の現場担当もせめてあと1週間!と、すがる思いだっただろう
ビシビシと伝わってきた
でも嘘なんです…すいません…
申し訳ない気持ちでいっぱいだった
私はタロウにメールでこう言った
ハ 「お願いがあるの。急に就職先が見つかったから辞める!なんてズルい言い方したから…どうしたらいい?今月できっぱり辞めるか、延長するか、タロウに決めて欲しいの。私の人生だけど…タロウ、少し狂わせた責任において…」
タ 「じゃ、延長するで。 狂わせた責任…」
ハ 「そうよ、責任よ。だって、私の心かき乱して挙げ句ポイッてするんだもん…無収入にするんだもん…延長すればそれだけ辛くなる…今だって…」
タ 「ハナコの心かき乱してポイか…確かに…俺最低だな…
ハナコが辛い思いするのが俺も一番辛い…でも、出来るだけ長く居たいんだ」
ハナコはこれで、大好きだったタロウを無くす
仕事を無くす
よって収入がなくなる
とても仲良くしてくれた職場の皆も…
全てが私の目の前から消えてしまう…
タロウの周りはそのままだ
ただ、ハナコが居なくなるだけだ
それが、一番辛いんだと
そう思わせたい惨めな自分が居る…
それからタロウは、時間を見つけてはハナコと最後までメールをし続けてくれた
その内容は、とても名残惜しそうで、寂しそうで、そしていつもと変わらず接してくれた
ハナコの心の中は辛く苦しいかった…でも、始めから分かっていたはず。
そして最後は私が決断したこと。
もうあと少しもないんだ。やっぱり最後まで笑顔で元気に行こう!最後は笑顔でお別れしよう!そう思った。ただ、自信はなかった
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