年下の彼は…

決して許されない恋でした…

hanakoの想い

 
私は、誰も居ない、薄暗いあの部屋で



タロウさんとキスをした



キスをしたことでやっと部屋を出ることが出来たが、出る頃には“もうちょっと居たいな”なんて思いも過ぎるほどだった




もう、残業もほぼ終了し後は帰るだけ




どうしよう…私は妻子ある男性とキスをした


全く初めてか?と言われたらそれは嘘になるが…



でもあの時の感覚とはまるで違う



一瞬だけ触れたあのキスの感覚は、今でも忘れられない。

胸の辺りから、一気に全身にザワザワぁ~っと言いようのない何かが走った




本当は、キスをするまでどこかふんわりした夢を見ていたのかもしれない



こんな人との恋愛は、どんな感じだろうなぁとか。


でも、あの一瞬のキスで現実になった。



彼を本気で好きになるかもしれないという現実

これから不倫をするかもしれないという現実

彼が、奥さん子供を裏切るかもしれないという現実



何一つ、想像の出来ない現実が待っていた



タロウさんはどうだったんだろう





そしてまた、私は夢の中に引き込まれた


どうしよう、どうしようと思いながらも


ドキドキ、ニヤニヤが止まらない



彼の素性はハッキリ分かっていた



これから辛い事が待っているかもしれない、きっと、ハッピーで終われることはない…


でも今は、苦しい思いよりも、この年にして、こんな私を好きだと言ってくれる男性に出会えた。


私も好きだ…


私は、恋をしたかったんだ

 

 

 

 

 

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